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HKS 製 GT III スポーツタービン & 車種別燃料強化キット |
第3話 GT III タービンの可能性とその他解説
おさらい
【 これまでのお話し 】
第1話 GT III スポーツタービン実測
第2話 タービン & 燃料強化キット詳細について
【 パワー計測時の主な仕様 】
エンジン : HKS 2.2 リッターキット + TOMEI パーツ
エアクリ : HKS レーシングサクション ( ダブルチャージャーキット付属品 )
マフラー : HKS スーパーターボマフラー ( 31029-AF011 2本出しタイプ )
タービン : HKS GT III スポーツタービンキット
キャタライザー : 純正
インタークーラー : 純正 GRB 用に交換
燃料系 : HKS 車種別燃料強化キット ( 強化ポンプ & インジェクター )
ECU : HKS F-con V-pro + フラッシュエディター
ブースト制御 : GReddy Profec + Profec MAP
現車合わせ : t-get ( ティーゲット ) 境氏セッティング
その他 : IMPREZA-NET ダブルチャージャーキット
GT III タービンの可能性
↑ フルノーマル時や純正タービン時との比較グラフです
先日も書きましたように、
最大出力 456.6 馬力 / 6033rpm
最大トルク 62.3 Kg/m / 3628rpm
まずまずの記録です。
毎度の事ながら t-get 社・境さん の現車合わせセッティング、強烈な仕上がりです!
低回転域からの大トルク & 高回転域まで続く大パワー!
GT III タービンとしては、もはや最大値に至っているかも知れません。
しかし、忘れてはならないのは、一般的にパワーを出すのに必須と言われるパーツがいくつも付いていないという事実。
メタルキャタライザー、社外インタークーラー、社外サクションパイプなど。
今回の計測では、これらのパーツは一切ついていないんです。
どんなチューニング系雑誌を読んだって、EJ エンジンにこれらは必須と書かれてあります。
…という事は、、、 さらに3段階ほどパワーアップする可能性を秘めているかも?
私は元々、パーツは必要に応じて導入する方針です。
狙ったパワーを出すために、次に何が必要なのか吟味して導入して来ました。
ある意味、メタキャタ導入は最後の切り札的に導入しないで来ているのです。
正直なところ、今回のセッティングではこんなにパワーが出るとは思っていなかったんですよね。
400馬力を超えてくれれば、410 〜 420馬力ぐらいに収まれば御の字かと。
その理由のひとつが純正キャタを装着している事です。
流石に大容量タービンからの高ブーストで、純正キャタでは排気が追い付かないのではないかと思ってました。
そろそろメタキャタ導入の頃合いなんじゃないかと。
しかし、実際には上のグラフのとおり、予想を遥かに上回る結果に。
マジで純正キャタを侮ることなかれ!
ブースト 1.7 ぐらいまで問題なくイケてます。
( 逆にブーストを落とすのが大変なくらいです )
今後、メタキャタ、社外インタークーラー、社外サクションパイプの導入で、更なる数値を叩き出すのか期待です。
ただし、既に駆動・伝達系がこのパワーやトルクに耐えられないような。。。(^^ゞ
そのあたりの強化メニューを考えると、お小遣いはいくらあっても足りません。
パワーが出た分、今以上に熱対策も徹底しないとですよね。
この先は、そう言った部分の強化を優先し、徹底したいと思います。
インタークーラーと、ブーストコントローラー
今回、仲間内から何度も質問を受けたのは、GRB用の純正インタークーラーの導入について。
実はこれ、VAB の純正インタークーラーがパンクしてしまったんですよ (苦笑)
↑ ダブルチャージャーのブースト圧に負けて、VAB の純正インタークーラーがパンク
セッティング途中でインタークーラーの接合部が内圧に負けて外れる事件が!
見てのとおり、接合部が開き、圧を保つためのシーリング材もハミ出てしまいました。
インタークーラーのパンクは、チューニングをしていれば、たまに聞くお話しです。
接合部を溶接する強化加工なんかも有りますしね。
これを機に、HKS 製のインタークーラーが欲しかったんですけど、、、
今回はマフラーも新品交換しているので予算がもうありません。
…で、手持ちパーツでストックしておいた GRB-A 型の純正インタークーラーで急遽代用。
サイズ的にはほぼ同じで、無加工ポン付けでした。
まあ、急遽代用と言ってもこのインタークーラー、GRB では高ブーストなセッティングに耐え抜いて来たシロモノ。
言わば、コンバットプローブン。
高ブーストに負ける事無く戦って来た 「 実戦証明済み 」 なんです。
あとこれは私の勝手な持論ですが、、、
近年のスバルは、年式が新しいほど脆いと思います。(^^ゞ
トヨタ傘下に入って以降、トヨタに見習って徹底的なコスト削減を年々行って来たと思われます。
コスト削減が進むほど、耐久性等の品質も落ちて行くのは必然でしょう。
実際それを裏付けるようにスバル全体でのリコールが加速度的に増えましたし。
( 近年のリコールで、材料が不適切、強度が不足 …などの理由が目立つ。つまりコスト下げ過ぎた結果では? )
リコール以外でも、あちこち壊れる持病、多くなりましたよね。
取り付けたのは GRB-A 型の物なので、この理論からすれば同サイズでは最強品と思われます (笑)
何はともあれ、VAB 純正はパンク、GRB 用は今も耐え抜いている。
事実は雄弁かと。
それと、今回の計測では以前より低回転域でもライン1本分ぐらいパワーもトルクも上がっています。
たかがライン1本、それでも数値的には10馬力以上の差があるところもあるんです!
本来、低回転域はスーパーチャージャーの領域。
取り付けてあるスーパーチャージャーは何も変更してないため、低回転域は同じ計測結果になるハズ。
では、何によって低回転域のパワー & トルクがアップしたのか?
タービンと燃料系以外で今回交換している物、それはインタークーラーと、ブーストコントローラーの2つだけ。
どちらがこの効果をもたらしたかは不明ですが、GRB 用インタークーラーの可能性は充分にあります。
例えば、冷却コアの内部など、見えない部分で丁寧に作られていれば、当然ながらブーストレスポンスに差が出ます。
まるで先に述べたコスト差理論を証明するかのような計測結果と言えるでしょう。
VAB用は新車の発売当初、インタークーラー形状を改良したと発表していましたが効果のほどは疑問かも知れません。
少なくとも純正 VAB用の性能優位はグラフからは全く見て取れません。
もしくは、第1話でタービン交換の影響かもと書きましたが、正確にはタービン付属の強化アクチェーターの性能差かも。
加えてブーストコントローラーの違いも影響してそうです。
以前使用していた EVC6-IR2.4 は、設定項目の 「 ノーマル最大ブースト 」 に入力された数値以下では制御は行いません。
当時の設定内容では、EVC6-IR2.4 が低回転域でアクチェーターにブースト圧を伝えてしまい、微妙にアクチェーターが開いていたかも?
純正タービンのノーマルアクチェーターでしたから、強化品のような性能はありません。
もし微妙にでもアクチェーターが開いていれば、タービンは失速してしまいますからね。
対する Profec + Profec MAP では 「 スタートブースト 」 の設定値まで、アクチェーターへのブースト供給を断つ機能があります。
これに純正よりも強化された GT III タービンのアクチェーターと相まって、低回転域で最大限にブーストが得られたとも考えられます。
まあ、いろいろと好き放題に書きましたが、低回転域でパワー & トルクが出たのは何だったんでしょうね。
コスト差理論はともかく、インタークーラーによる差と考えるのが自然かも?
インタークーラーに関しては、GRB用は全く負けてない、むしろ VAB用に勝っている可能性は大。
無論、インタークーラーにだって個体差とかあるので一概に決めつける事は出来ないですけどね。
私の乗ってた GRB は元々パワー計測で常に良い数値を出してたし、その片鱗かも知れない。
強化アクチェーターの性能差もあるとは思うけど、谷間の発生を考慮すると差が出るほど効いていたとは考えにくいかも。
でもブーストコントローラーの制御の違いは、少なからず貢献ポイントだと思います。
あとは単純に VAB の純正アクチェーターがダメだったと言うオチかな (笑)
でも出来ればインタークーラーは早めに HKS のと交換したいですね。
今は耐えてるけど、いつパンクするか? それともパンクしないのか?
…なんて不安を抱えるよりもさっさと交換してしまったほうが良さそうです。
さてさて、予想以上に良い結果が得られて面白かったと思います。
そもそも純正キャタで 400馬力オーバーを狙うとか、一般的にやらないですよね。(笑)
あえてやったからこそ得られた内容に楽しんで頂けたなら何よりです。
見えて来た真実もあったのではないでしょうか。
備考
関連ページ :t-get ( ティーゲット )
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記事掲載日 : 2023/01/09