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ECU について 4
ECU の学習傾向について |
ECU について 4 ECU の学習傾向について
【 これまでのお話し 】
その1 ECU について
その2 ECU の良い学習・悪い学習
その3 ECU のリセット
物理的にパーツを交換して行うチューニング、そして、それに対応させるために行う ECU チューニング。
これらにはある程度の法則性と言いますか、傾向のようなモノが存在します。
無論、型式・年式等の違いで ECU の特性の違って来ますから、全てにおいて絶対にそうだというワケではありません。
チューニングの方向性によっても違って来ますしね。
ただし、パワーやトルク、レスポンスを求めて行けば、やはりある程度の傾向が見えて来るのも確かでしょう。
今回は、このあたりのホントのところ。
まず、チューニングの度合いによって傾向が変わって来ます。
例えば、純正交換タイプのエアクリにテールピースのみのマフラー交換のようなライトチューニング。
それに適した ECU チューニングはノーマルに近く、様々な環境下での適応性も適度にある状態になります。
なので、ECU の自己学習もノーマルに近く、あまり気にしなくてもそこそこの性能を維持可能です。
しかし、より大きなパワーが出る仕様になればなるほど、走行ステージも限られた仕様になって行きます。
「 どんなパーツを装着しても良い、どのような走らせ方でも良い 」 …というワケには行きません。
チューニング度合いが進むほど、気を付けなければならない事も増え、傾向も顕著に出ますので要注意。
次に、純正 ECU の書き換えチューニングであれば、必ず純正の仕様に則って学習が行われるという事。
主に低 〜 中回転域までの燃焼状態を参考に全体の調整を決めて行く法則のため、普段の走行で使う低回転域を疎かにしてはいけません。
なので、下がスカスカになるような抜け過ぎるマフラーや、浄化性能の低いキャタライザーはお薦めしません。
こういったパーツは低回転域で扱いづらくなったり、正しい燃焼状態の把握が困難になりますからね。
普段使いの領域で性能がきちんと引き出せていなければ、全領域に影響が出て来るのです。
パワーが引き出せないばかりか、レスポンスの悪化にも繋がります。
それと、これは今まで何度も取り上げて来た事ですが、運転の仕方も重要です。
純正 ECU は、普通の人が普通に運転する事を前提に作られています。
例えば、癖の強い運転や、荒く極端な運転では悪い学習をする事に繋がります。
普段は出来る限り丁寧でスムーズな操作を心掛けましょう。
あとは何と言っても適度なメンテナンスが一番大事でしょう。
エンジンが良いコンディションでなければ、ECU も良い学習が出来ません。
また、これはあくまでも私的な意見ではありますが、オイルは柔らかすぎても硬すぎても良い学習にならない傾向があると思います。
各部がスムーズに動けるだけの適度な粘度が一番で、それをこまめに交換すれば安定した性能を維持して学習も安定する傾向になります。
さらに安定性で言えば、剥き出しエアクリよりも純正形状タイプのエアクリのほうが学習は安定傾向ですね。
剥き出しタイプはパワーを引き出しやすい反面、環境の影響を受けやすく、その分、学習も安定しない傾向が強いです。
エンジンの状態、それが学習の対象そのものですから、安定すればするほど良い学習をする傾向が強まるのです。
( これはあくまでも学習傾向に限った話で、パワー&レスポンスで言えば剥き出しタイプが遥かに優位なのは言うまでもありません )
長くなりましたので、今回はこのへんで。
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