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ターボ車チューニングの極意
ブーストコントローラーについて その2 |
ターボ車チューニングの極意
ブーストコントローラーについて その2
ブーストコントローラーについてのホントのところ、前回のお話 のつづきです。
それぞれどんなふうにブーストをコントロールしてるの?
【 HKS 製 EVC6-IR 2.4 】
前回も書きましたように、
ブースト設定は上限となるブースト値を直接入力する方法です。
例えば、1.4キロまでブーストをかけたい場合は
基本設定の画面 → 「 ブースト 」 のところに 「 140 」
と入れます。
( 入力する数字は、x 100 の値を入れる )
さらにエンジンの回転数やアクセル開度の状態によってブースト値を変えたいならばマップを使って設定して行きます。
各回転数とアクセル開度に対して補正したいブースト値を入れるワケですが、例えば 5000rpm で 開度 100% の時に 0.2キロほどブーストを上げたい場合は
マップ上の該当する位置 → 5000rpm / 100% のところに「 20 」
と入れます。
こうする事により、該当箇所ではブースト値が 0.2 キロほどプラスされて、1.6 までブーストを上げるように制御されます。
また、逆にブーストを下げたい場合はマイナスの値を入れるとブーストを落とすことも可能です。
このように上げたい値や下げたい値を直接入力できますから、設定方法としては非常に判りやすいですね。
ただし、設定したにも関わらず実際のブースト値が思い通りにならない場合も当然ながらあったりします。
( 実際に上下するかどうかは、クルマの状態によっても異なります )
ここで重要なのは、EVC は設定した値になるようセンサーから得られる測定値に対して 「
低ければ上げる、高ければ下げる 」 のような制御をしているという事です。
設定が判りやすいという反面、どうしても測定してからの 「 後手 」 の制御になり、良くも悪くも測定の間隔 ( サンプリングタイム ) に左右されやすいのが
EVC です。
つまり、サンプリングタイム設定を上手くいじっていくのが EVC を使う上での 「 極意のひとつ 」 と言えるでしょう。
【 GReddy Profec + プロフェックMAP 】
こちらも前回書きましたように、
ブーストはソレノイドバルブの稼働率で設定します。
これを理解するにはターボの仕組みやブーストコントロールの仕組みを知る必要がありますが。。。(^^ゞ
まあ、簡単に言えばタービンアクチェーターにかかる圧を電磁弁の開閉によって調整し、ブーストをコントロールしています。
その電磁弁の稼働率を入力する方式です。
大きい数値を入れると稼働率が高まりブーストは上がる方へ、数値を小さくするとブーストは下がるように制御されます。
基本的には EVC の場合と同様に入れた数値でブースト値を上げ下げする仕組みですね。
もとになる設定値 ( SET 値 ) と、マップで補正して行く仕組みなのも基本的には EVC と同様です。
入れる数値がブースト値なのか、ソレノイドバルブ稼働率なのかの違いです。
しかし、EVC の後手の制御に対し、Profec はダイレクト制御。
ブースト値をソレノイドバルブ稼働率に置き換えて設定しなければならないという判りづらさがある反面、入れた数値どおりに動くという利点があるのが Profec です。
もう少し判りやすく書くと、
・ EVC → 常に実測によって答え合わせをしながら正しく制御しようとする優等生タイプ
・ Profec → 答えを気にせず自由に行動するヤンチャなタイプ ( ただし、ワーニング時などは実測をもとに制御 )
のような感じかな。
だから Profec はソレノイドバルブ稼働率と実際のブースト値の関係を把握するのがとても重要。
それを複数のマップを使って狙った値が出るように如何に再現させるか、というのが Profec を使う上での 「 極意のひとつ 」 です。
つづく。。。